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サルーン

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年11月17日 (土) 15:29。)
Disambiguation この項目では自動車のスタイルの一種であるセダンについて記述しています。フランス・アルデンヌ県の都市 (Sedan)についてはスダンをご覧ください。
トヨタ・カローラアクシオ(旧カローラセダンから数えると通算10代目)
トヨタ・カローラアクシオ(旧カローラセダンから数えると通算10代目)

セダン (Sedan) は乗用車のボディ形状の呼称である。乗用車の代表的な形状である。狭義では3ボックス型の乗用車であるが、広義では2ボックス型も含まれる。

目次

概要

呼称

英国ではサルーン (saloon)、ドイツではリムジーネ、イタリアではベルリーナもしくはクワトロポルテ(「4つの扉」の意) と呼ばれる(ただし一部の欧州ではクラシックと呼ばれる場合もある)。日本および米国では一般にはセダンが一般名称で、サルーンが上級グレードに用いられることが多いが、実質は英国と米国の呼称の違いであり、JISや自動車技術会での技術的な扱いではまったく同じものを表す。

セダンとサルーン

日本のJISや自動車技術会では、「サルーン」という呼び名が基本で、「セダンともいう」と規定されている。日本では、各メーカーが、一時期英国高級車のサルーンをイメージして、大型上級グレードセダンに「サルーン」と名づけたことから、「サルーン」に高級感のイメージが付加された(例:日産・セドリックトヨタ・クラウンなど)。

セダンの種類

ノッチバックセダン

BMW 3シリーズ (E30)2ドアノッチバックセダンの例
BMW 3シリーズ (E30)
2ドアノッチバックセダンの例
オートザム・レビューセミノッチバックセダンの例
オートザム・レビュー
セミノッチバックセダンの例

独立したボンネットと独立したトランクの間に車室を持つ。大部分のセダンはこの形状で主流のスタイルとなっている。「3ボックスセダン」とも呼ばれるが、単に「セダン」と呼ぶ事が多い。「セダン」をつけないで「3ボックスカー」と呼ばれることもある。リアデッキが短いタイプは「セミノッチバックセダン」「2.5ボックスセダン」と呼ばれる。

かつてはオーナードライバー向けのセダンとして2ドアセダンも小型大衆車を中心に設定されていたが、使い勝手の乏しさなどの理由で需要が激減し、1980年代になると日本国内ではほとんどが4ドアセダンとなる。2ドア乗用車は、現在ではほとんどクーペに分類されるため、2ドアセダンと言うことはほとんどない。

ハッチバックセダン(後述)などと比べて車内が静かである、車体剛性が損なわれないなどの利点があるが、特にFR(後輪駆動)や四輪駆動の場合はプロペラシャフトやドライブシャフトがトランクルームの下にあるため、トランクの容量が限られる場合が多く、トランクを大きくしようとすると取り回しに難が出るなどの欠点も持つ。FF(前輪駆動)の場合はその制限がないので広くしやすいが、それでもハッチバックセダンに比べれば多少なりとも劣る。

トランクルームを広く取るために、ノッチバックセダンをベースにボディをステーションワゴンやハッチバックセダン化するものもある。開発費や生産ラインの維持費が安く済むためである。(例:アコードをベースにアコードワゴンを作る、など)[1]

ファストバックセダン

メルセデス・ベンツ CLS5504ドアクーペとして扱われている。
メルセデス・ベンツ CLS550
4ドアクーペとして扱われている。
この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

リアウインドウが比較的寝かされたタイプ。但し、あまり主流ではない[2]。クーペとして分類される事もあり、メルセデス・ベンツ CLSクラスでは4ドアクーペとして分類している。

ハッチバックセダン

日産・パルサー(4代目)4ドア3ボックスセダンに大きなリアハッチを設けたタイプの例。
日産・パルサー(4代目)
4ドア3ボックスセダンに大きなリアハッチを設けたタイプの例。
フォルクスワーゲン・パサート(初代)ファストバックタイプの例。
フォルクスワーゲン・パサート(初代)
ファストバックタイプの例。

独立したトランクを持つ代わりにリアハッチを設けたタイプ。広義では単に「ハッチバック」と呼ばれる2ボックス型含まれるが[3]、特に外観上リアデッキに長めのノッチ(トランク部分)を持ち、2.5ボックスや3ボックスもしくはファストバック風に見えるものは、メーカーが「セダン」と名付ける場合がある(「5ドアセダン」とも呼ばれる[4][5])。一部を除き、4ドアセダンをベースにリアハッチを付けたタイプの車種がほとんどである。3ボックスセダンよりも室内空間やラゲッジスペースを大きくできるメリットがあるため、欧州では人気がある。しかし、日本では3ボックスセダンと比べ、その構造上、剛性面や静粛性が劣ることに加え、ステーションワゴンの人気などもあって余り採用されていない。日本国内で最初期に導入されたハッチバックセダンは1965年トヨタ・コロナであったが、セダンというよりライトバンのようなイメージがあり、ほとんど受け入れられなかった。その後、1980年代前後に、各メーカーが5ドアセダンを1500~2000ccクラス車を中心に設定したり、そのような形態で製造した時期があったが、1990年代後期になると日本向けのラインナップからは殆ど途絶え、逆輸入で日産・プリメーラUKなどが細々と売られる程度であった。長らく人気の出ないスタイルであったが、2000年代以降は実用性の追求や海外市場との兼ね合いから5ドアボディを採用する車種も登場し、2002年にマツダ・アテンザスポーツで採用され、2003年にはトヨタ・プリウスフルモデルチェンジでカムバックスタイルの5ドアボディが採用された。


4ドアハードトップ

トヨタ・マークII4ドアハードトップの例
トヨタ・マークII
4ドアハードトップの例

セダンのうち、ドアに窓枠を持たないものは「ハードトップ」と名付けられる場合が多い。2000年代初め頃まで中・高級セダンを中心に設定されていたが、スバルでは現在でもレガシィで採用されているものの、スバルでは「サッシュレスドア」と呼び、セダンとして分類している。

詳細はハードトップを参照


スポーツセダン

スバル・インプレッサWRXスポーツセダンの例
スバル・インプレッサWRX
スポーツセダンの例

セダンにスポーツ性をプラスしたものはスポーツセダンと呼ばれる。

詳細はスポーツセダンを参照


軽セダン

マツダ・キャロル(初代)1970年代までは軽自動車でも3ボックス型セダンが製造されていた。
マツダ・キャロル(初代)
1970年代までは軽自動車でも3ボックス型セダンが製造されていた。
日産・ピノ現在の軽セダンは2ボックス型が主流である。
日産・ピノ
現在の軽セダンは2ボックス型が主流である。
日本の軽自動車でも1970年代までは本格的なリアノッチを持った3ボックス型で純粋にセダンといえる車が製造されていたが、軽自動車規格内で室内空間を大きくできる事と、軽ボンネットバンとボディを共用できることから2ボックス(ハッチバック)型が主流となった。この傾向は軽自動車の規格がより大きくされた1990年以降、21世紀に入った現在でも変わっていないが、変わり種として1998年から2002年まで販売されていたダイハツ・オプティが、軽自動車でありながら、小さいながらも本格的なトランクを備えた3ボックス(小さいトランクだから2.5ボックスとも)として販売されていた。

ただし現在でも乗用車(5ナンバー車)においては、「バンでもワゴンでもない」ことをアピールするためにメーカーが実質的に「セダン」と名付けることがある(例外あり[6])。

現状

自家用車

かつては小型車であったが現在では3ナンバーセダンとなったホンダ・シビック(8代目)
かつては小型車であったが現在では3ナンバーセダンとなったホンダ・シビック(8代目)

日本では1990年代前半までは後述する長所での優位性から3ボックスセダンが主流であり、大衆車クラスでも2ボックスよりもこの形状が好まれた。特に、バブル期にはハイソカーブームから中・高級セダンの人気が高まったため、幅広い層に支持された事もあった。しかし、1990年代後半以降の景気後退期になると、デザインやスタイリングよりも実用性(主に積載性や居住性の面において)が求められ、主流は3ボックス型から2ボックス型に移り始めた。また、同時期にRVブームが起こった事で、SUVステーションワゴンミニバンの人気が一気に高まり、セダンの需要は少なくなっていった。2000年代になると、小型車においては経済的なコンパクトカー(ハッチバックやトールワゴン)、中型車においてはミニバンが一般的となり、セダンのシェアは大分落ちていった。 最近では税制の緩和や海外市場への対応、衝突安全性の向上、居住性の改善などによるボディの大型化により、2000cc未満クラスのセダンまで含めて3ナンバーセダンが増加し、5ナンバーセダンのラインナップは国内外通じてかなり少なくなっている。したがって、5ナンバーサイズの乗用車において、日本メーカーは販売の主力をセダンから売れ筋の車種となったコンパクトカーやミニバンなどに移行する傾向がある。

業務用車

小型タクシー向けに開発された5ナンバーセダン:トヨタ・コンフォート
小型タクシー向けに開発された5ナンバーセダン:トヨタ・コンフォート

パトロールカー社用車タクシー教習車といった業務用の分野ではセダンの需要は非常に根強く、これらには専用のグレードや車種が設定される場合が多い。業務用の分野では5ナンバーセダンは未だに主流であり、社用車(営業車)においては経済性の面から5ナンバーセダンが主流である。規格に制約があるタクシー用(特に小型・中型料金向け)にはFRの5ナンバーセダンが発売されている。

長所と短所

  • 長所
    • 独立したトランクを持つ為、荷室の中を覗かれない(ただし開けた状態は別として)。そのためプライバシーの面では有利とされる。
    • 被追突時におけるリスクが小さい。
    • 2ボックス車やミニバン、ステーションワゴン等のRVに比べ空力特性を向上させやすい(例外あり)。
    • ボディ剛性(もしくはボディの安全性能)を高めつつボディの軽量化を実現しやすい。
    • 例外もあるがフォーマル性に優れる。(特に冠婚葬祭
    • ボディフレームの前方だけでなく後方にもバルクヘッド(仕切り)が付いているのでボディフレームの剛性を高めやすい(例外あり[7])。
    • エンジンルームとトランクおよび居住空間がそれぞれが独立しているため、居住空間のレイアウトがとりやすく、人間工学的に優れたパッケージングが出来る。
    • 上記と同じ理由により、構造上騒音が共振しにくく、静粛面で優れる。
  • 短所
    • 3ボックスセダンの場合、分割式のトランクスルー機構を持った車種以外は大きな(または尺の長い)荷物を積めない。
      • ただしフル乗車時に限定すれば2ボックスのハッチバック車よりは積載性の面ではある程度有利になる。
    • 乗車人数に制限がある。
    • 室内長、室内幅、室内高に余裕がなければ居住性が悪くなる。
    • 例外もあるがステーションワゴン同様、基本的にホイールベースが長くなるため、基本的にスポーティな走りには向いていない。

車種一覧(現行車種・2007年現在)

トヨタ
センチュリークラウンマークXカムリアベンシスセダンプレミオアリオンカローラアクシオベルタ
レクサス
LSGSIS
日産
プレジデントシーマフーガティアナスカイラインブルーバードシルフィティーダラティオ
ホンダ
レジェンドアコードシビックフィットアリアインスパイア
マツダ
アクセラセダンアテンザセダン
スバル
レガシィB4
三菱
ランサーギャランフォルティス
スズキ
SX4セダン
ダイハツ
アルティス(トヨタ・カムリのOEM)
メルセデス・ベンツ
CクラスEクラスCLSクラス[8]Sクラス
アウディ
A4A6A8
BMW
3シリーズ5シリーズ7シリーズ
フォルクスワーゲン
パサートジェッタ
アルファ・ロメオ
159
キャディラック
CTS
ボルボ
S80

※ごく一部の例外(フェラーリポルシェなど)を除き、ほぼすべての乗用車メーカーがセダンを販売している。

脚注

  1. ^ ただし、レガシィB4カローラアクシオのようにワゴンをベースに逆にセダンを作るという例もある。
  2. ^ 日本車では初代日産・パルサーなどでしか採用例がない。
  3. ^ こちらは「2ボックスセダン」と呼ばれる。
  4. ^ トヨタでは1980年代当時は「5ドアリフトバック」と呼んでいたが、現行プリウスではセダンとしてラインナップしている。
  5. ^ マツダ・ファミリアアスティナランティスも外観上はハッチバックセダンに見えるが、クーペとしてラインナップしていた。
  6. ^ ホンダ・ライフ(初代)のハッチバックはトランクを持つセダンと区別する為、乗用モデルは「ワゴン」として分類していた。
  7. ^ トヨタ・プレミオアリオンは純粋な3ボックスセダンでありながら後方がハッチバックやバン、ワゴンの様にバルクヘッドが付いていない。一般的な3ボックスセダンと比較すると決定的なボディ剛性の面では不利になる場合もある。なお先代型に引き続き現行型(T260系)のプレミオ、アリオンも後方の非バルクヘッド構造は継続されている[要出典]
  8. ^ クーペとして扱われる事もあり、セダンとして扱うかどうかは見解が分かれる。

関連項目

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