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サーブ_37_ビゲン

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年10月17日 (水) 01:31。)

サーブ 37 ビゲン

JA 37

JA 37

サーブ 37 ビゲン(SAAB 37 Viggen)はサーブ 35 ドラケンの後継として、1970年から1990年にかけてスウェーデンサーブによって生産され、スウェーデン空軍のみによって運用された戦闘機。対地攻撃任務主体型のAJ 37に始まり、偵察型のSF 37, SH 37や戦闘任務主体型のJA 37などへと派生した。なお、愛称のViggenは英語のbolt(稲妻、電光)にあたり、スウェーデン語の発音に最も忠実な表記はヴィッゲンであるが、本項では慣用読みであるビゲンを用いて解説する。

目次

開発

ドラケンの後継機を開発することを目的とした研究は、1952年から1957年に行われた。試作機の製造は1964年からスタートし、1967年に初飛行を行った。ビゲン開発の目標は、主要な航空基地に対する攻撃が行われた際でも、高速道路のような即席の施設からの離陸を可能とする優れたSTOL性能を有する、頑丈な単発戦闘機を造りあげることにあった。STOL性能以外の性能面の主な要求としては、低空で超音速飛行が可能であること、高空でマッハ2を達成できること、即席滑走路が損傷しないよう小さな迎え角で短距離着陸できること、などであった。

こうした要求を達成するために、サーブ社は大胆なカナード(前翼)構成を選択した。これは、従来からある三角形の主翼(デルタ翼)に対して、その前方やや上方に小ぶりの翼(カナード)を組み合わせたものであった。このビゲン以降、カナードとデルタ翼との組み合わせはジェット戦闘機でよく採用されるようになった。たとえばクフィルユーロファイタータイフーンラファールなどが典型である。主翼と前部カナードの高さが異なり、いずれもが揚力を生み出すことから、ビゲンは現代における複葉機ということができるかもしれない。

JA 37のコックピット
JA 37のコックピット

アメリカとスウェーデン間の軍事技術協力のため、ビゲンの開発にあたってはアメリカの技術とノウハウが存分に取り入れられた。これは、アメリカによるスウェーデンへの安全保障の一環である。アメリカは、スウェーデン西海岸に派遣したSLBMポラリス搭載潜水艦を守ることのできる、強力なスウェーデン空軍を望んでいた。

ビゲンは動力として低バイパス比ターボファンエンジンであるRM8A (AJ 37) とRM8B (JA 37) を採用したが、これらは、ボーイング727などの旅客機が採用していたプラット&ホイットニー製のJT8Dにアフターバーナーを取りつけるなどの改造を施したものであり、スヴェンスカ・フリグモーター(後にボルボ・フリグモーター、現ボルボ・エアロ(2006年現在))によってライセンス生産された。RM8Aではファンと低圧圧縮機がそれぞれ2, 4段であったが、RM8Bではそれぞれ3, 3段に変更され、重量と推力がともに若干増大している。また短距離着陸を実現するために、エンジン最後部にはスラストリバーサー(逆推力装置)を備えた。これにより、およそ500mの着陸滑走距離を実現している。ちなみに、アフターバーナーとスラストリバーサーの両方をもつ航空機はビゲンとトーネードの二種のみである。スラストリバーサーを使用することにより、地上では自力でバックすることも可能となっている。ビゲンの後継となったJAS 39 グリペンでは、同様の短距離着陸性能を達成するために、全遊動式カナードなどのエアブレーキが最大限に利用されている。他の機種では、たとえばF-2のようにドラッグシュート(制動用パラシュート)が使用される例もある。

派生型

スウェーデン空軍博物館にある真紅のビゲン
スウェーデン空軍博物館にある真紅のビゲン

スウェーデン空軍による最初の運用部隊は1972年にSåtenäs(ソーテネス?)で編成され、対地攻撃任務中心型のAJ 37を運用した。A (attack) は攻撃、J (jakt) は戦闘任務をそれぞれ表している。108機のAJ 37と18機の複座練習機型SK 37 (skol) の引き渡しに続き、28機の写真偵察型SF 37 (spaning foto) と28機の海上監視型SH 37 (spaning havsövervakning) が引き渡され、それぞれドラケンの偵察型 S 35 とランセンの偵察型 S 32C を代替した。ビゲン派生型の最終タイプは迎撃(戦闘)任務中心型のJA 37であり、1974年9月27日に初飛行し、149機が1980年から1990年にかけて引き渡された。

ビゲンに対しては、コックピット周りと兵装関係を中心に、何年にも渡ってさまざまな改修が行われたが、後継世代であるJAS 39 グリペンの登場とともに段階的に姿を消していき、2005年11月25日の飛行を最後に退役した。

輸出の失敗

ビゲンの能力は非常に高く評価され、世界中へ購入話がもちかけられたが、結局国外への輸出はなされず、運用者はスウェーデン空軍のみとなった。サーブ社が輸出に失敗した理由としては、スウェーデン政府が非民主化諸国に対する兵器の輸出を比較的厳しく制限したこと、買い手国がスウェーデンにとって好ましからぬ軍事的衝突を起こした際に継続的なサポートや部品供給がなされるかという不安、大国特にアメリカからの強力な外交圧力、などが挙げられる。ビゲンのインドへの輸出が検討されていた1978年、アメリカはRM8/JT8Dエンジンに輸出許可を与えないことで間接的にビゲンの輸出を妨害し、インドには代わりとしてジャギュアを購入するよう強制した。これと類似したケースとして、イスラエル製のクフィルも、アメリカがJ79エンジンの輸出許可を出さなかったことが一因で、輸出はエクアドルコロンビアスリランカの3ヶ国に止まっている。

日本航空自衛隊も一時期ビゲンに対して関心を持ったが、検討の結果、島国であり、離島を抱える日本には航続距離・滞空時間が短すぎて不向きであると判断され採用には至らなかった。

仕様

AJ 37

情報源を探しています。 以下のスペックに関する文献などの情報源を探しています。ご存じの方はご提示ください。

諸元

  • 乗員: 1
  • 全長: 16.4 m (53 ft 9 in)
  • 全高: 5.6 m (18 ft 4 in)
  • 翼幅: 10.6 m (34 ft 9 in)
  • 翼面積: ()
  • 空虚重量: 11,800 kg (26,000 lb)
  • 最大離陸重量: 20,450 kg (45,100 lb)
  • 動力: スヴェンスカ・フリグモーター(当時)製 RM8A JT-8D 低バイパス比ターボファンエンジン
    • ドライ推力: 72.1 kN (16,200 lbf)6,690 kp 1
    • アフターバーナー使用時推力: 125.0 kN (28,110 lbf) 1

性能

  • 最大速度: 2,231 km/h (1,259 kt) (高度11,000 m(36,100 ft)時)
  • 航続距離: 2,000 km (1,080 nm)
  • 実用上昇限度: 18,000 m (ft)

武装

お知らせ。 使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。

JA 37

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諸元

  • 乗員: 1
  • 全長: 16.43 m (53 ft 9 in)
  • 全高: 5.9 m (19 ft 4 in)
  • 翼幅: 10.6 m (34 ft 9 in)
  • 翼面積: 46 m2 (500 ft2
  • 空虚重量: 12,200 kg (26,900 lb)
  • 最大離陸重量: 22,500 kg (49,600 lb)
  • 動力: スヴェンスカ・フリグモーター(当時)製 RM8B JT-8D 低バイパス比ターボファンエンジン
    • ドライ推力: 72.1 kN (16,200 lbf)7,350 kp 1
    • アフターバーナー使用時推力: 125.0 kN (28,110 lbf) 1

性能

  • 最大速度: 2,231 km/h (1,259 kt) (高度11,000 m(36,100 ft)時)
  • 航続距離: 2,000 km (1,080 nm)
  • 実用上昇限度: 18,000 m (ft)

武装

お知らせ。 使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。

関連項目

外部リンク

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