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バラード(仏語:ballade)は、
また、「バラード」「○○のバラード」という題名の歌曲や歌謡曲も存在する。
目次 |
とりわけ中世(14~15世紀)フランスにゆかりのある詩形の一つ。たいていは3連ないしは5連からなり、各連最終行には脚韻が、また短めの最終連においてはたいてい貴公子への呼びかけが含まれている。バラッドと混同してはならない。バラードの最も著名な詩人は、ジョフリー・チョーサーとフランソワ・ヴィヨンである。19世紀にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティやアルジャーノン・チャールズ・スウィンバーンらによって復活された。
また19世紀には、フレデリック・ショパンによって、はじめて器楽曲の名称(またはジャンル名)に転用された。ショパンの作品は、古い歴史物語を詠んだ詩に基づいていることを暗示しており、この意味において、バラードよりバラッドとの結びつきが強い。その他の主要なバラードとその作曲家に、フランツ・リストの2つのピアノ曲、ヨハネス・ブラームスのいくつかのピアノ曲(作品10、作品118-3)、エドヴァルド・グリーグのピアノ曲(《ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラード》作品24、《バラード風に》作品65-3)がある。ピョートル・チャイコフスキーの遺作の一つである交響的バラード《地方長官》作品78は、近年になって充実した筆致や創意の豊かさが見直されつつある。
ガブリエル・フォーレは、特定の文学作品を念頭におかずに《バラード 嬰ヘ長調》作品19をピアノ独奏用に作曲したが、あまりに難しすぎると言われたために、ピアノと管弦楽のための協奏的作品としての版も作った。後者はシャルル・ケクランやジェルメーヌ・タイユフェールの同名・同種の作品の手本となっている。
モーリス・ラヴェルの《夜のガスパール》は、バラード的な内容と、ピアノ・ソナタ風の構成を結びつけた組曲として注目に値する。
バラードは、エルネスト・ショーソンやアレクサンドル・スクリャービン、カロル・シマノフスキらの詩曲との関連も注目されてよい。
ピアノの初心者の間でヨハン・ブルグミュラーによる《バラード ハ短調》が親しまれている。日本では、かつては譚詩曲という訳語が使われたが、現在は一般的ではない。
クラシック音楽においては、ゲーテらの文豪が、フォーク・バラッドを模して創り出した、超自然主義的な文学的バラッドに曲づけされたドイツ・リートのことを主に指し、フランツ・シューベルトやカール・レーヴェによる《魔王》、クララ・シューマンによる《ローレライ》の例がある。またロマンティック・オペラにおいては、アリアの代用にされることもある。
どちらの場合も、音楽形式上の拘束はないものの、前者においては音楽における暗く激しい(しばしば不気味な)描写が、共通する様式として認められる。