フラッシュオーバー (英語:flashover) とは、爆発的に延焼する火災現象のこと。室内で火災による熱で可燃物が熱分解して発生した引火性のガスが室内に充満した場合や、天井の内装などに使われている可燃性素材が輻射熱などにより一気に発火した場合などの際に生じる。バックドラフトと混同されるが異なるもの(後述)。また、言葉が似ていることからフラッシュバックと言い間違うこともある。
フラッシュオーバーが発生した場合、1000℃を超える高温環境が一気に広範囲に広がることから、避難活動ができなくなるばかりか、消火活動も延焼を防ぐ対応程度しかできなくなる。全焼は必至。
特に、航空機などではフラッシュオーバーに対する対策が求められており、機内に用いられる素材や全乗客の避難に有する時間の上限などが定められている。
日本では、ホテルニュージャパン火災で発生し被害が拡大したことから注目された。
また電気用語では、直流電動機を使用している場合など、その負荷の空転などのために回転数が定格を大幅に越え、整流作用に支障を来たして火花を大量に発生せしめ、やがてその火花が整流子面を伝うように一気に地絡する現象もフラッシュオーバーという。
フラッシュオーバーの他に、バックドラフト(不完全燃焼状態から一気に爆発を起こす現象)という用語もあり混同されがちである。これは両者が大規模延焼のきっかけとなる点で共通であること、また、気密性の高い広い空間の場合、両者が間隔をおいて発生する可能性もあるからである。