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フランス語

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年11月21日 (水) 01:40。)
Disambiguation 仏語はこの項目フランス語転送されています。その他の用例については仏語 (曖昧さ回避)をご覧ください。
フランス語
Français
発音 IPA: /fʁɑ̃sɛ/
話される国 フランスカナダベルギースイスアメリカ合衆国ルイジアナ州,メイン州)、ハイチコンゴ民主共和国マダガスカルコートジボアールギニアカメルーンブルキナファソマリ共和国ニジェールセネガルルワンダブルンジトーゴ中央アフリカ共和国コンゴ共和国ガボンコモロジブチモーリシャスセーシェル
地域 ヨーロッパアフリカアメリカ州
総話者数 2億1000万人(第二言語話者を含む[1]
言語系統 インド・ヨーロッパ語族
イタリック語派
ロマンス語
西イタロ語
西部
ガロ・イベリア語
ガロ・ロマンス語
ガロ・レート語
オイル語
フランス語
公的地位
公用語 フランスとその他24カ国
統制機関 アカデミー・フランセーズ[2]
言語コード
ISO 639-1 fr
ISO 639-2 fre (B)/fra (T)
ISO 639-3 fra

フランス語(フランスご、français)は、ポルトガル語スペイン語イタリア語などと同系のインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属するフランス発祥の言語。仏蘭西語、略して仏語とも書く。

カナダスイスベルギーアメリカ合衆国ルイジアナ州セネガルなど旧フランス領のアフリカ諸国などで公用語になっている(フランス語圏を参照)。国連ヨーロッパ連合の公用語のひとつ。

ラテン語方言俗ラテン語)であるフランス北部のオイル語(ウィ語、langue d'oïl)が発達したものといわれている。

目次

方言

ヨーロッパ(フランスとその周辺)

フランス語圏の分布 藍色:フランス語を母語とする話者が多数を占める国や地方自治体青色:フランス語が公用語となっている国水色:フランス語が第二言語(文化言語)として用いられている国や地方自治体緑色:フランス語を母語とする少数派コミュニティが存在する地域
フランス語圏の分布
藍色:フランス語を母語とする話者が多数を占める国や地方自治体
青色:フランス語が公用語となっている国
水色:フランス語が第二言語(文化言語)として用いられている国や地方自治体
緑色:フランス語を母語とする少数派コミュニティが存在する地域

アメリカ大陸等

フランス語系クレオール語

など(French-based creole languagesを参照)。フランス南部で用いられるオック語をフランス語方言とすることもあるが、言語学的には別の言語として通常扱う。

音声

子音

両唇 唇歯 歯音 歯茎 後部歯茎 硬口蓋 両唇硬口蓋 軟口蓋 両唇軟口蓋 口蓋垂
閉鎖音 p b t d k g
鼻音 m n ɲ
摩擦音 f v s z ʃ ʒ ʁ
接近音 j ɥ w
側面接近音 l

記号が二つ並んでいるものは、右が有声音、左が無声音。網掛けは調音が不可能と考えられる部分。

EU加盟国および各自治体の住民におけるフランス語への理解度濃紺色が母語地域、以下50%以上、20-49%、10-19%、5-9%、5%未満(灰色はEU非加盟国・地域)
EU加盟国および各自治体の住民におけるフランス語への理解度
濃紺色が母語地域、以下50%以上、20-49%、10-19%、5-9%、5%未満(灰色はEU非加盟国・地域)

なお音素 /r/ は音声 [ʁ] を、/j/[j](接近音、語頭や子音の後の場合)~[ʝ] (摩擦音、母音の間又は語末の場合)を、それぞれ表す。またリエゾン・エリジオン等の説明において「子音」とは、発音上は存在しない「有音の h 」をも含む。ただし、中国語の固有名詞や英語から入った最新の外来語に含まれる h[h] は発音される傾向がある。

母音

前舌 中舌 後舌
i y u
半狭 e ø o
ə
半広 ɛ œ ɔ
a ɑ

記号が二つ並んでいるものは、右が円唇、左が非円唇

鼻母音

  • /ɛ̃/: in, ain など。「アン」に聞こえるが、「エン」のつもりで言うとよい。
  • /œ̃/(パリなどでは /ɛ̃/ に合流): un
  • /ɑ̃/(やや円唇): an, en
  • /ɔ̃/ または /õ/: on

鼻母音四つを含んだ句の例として "un bon vin blanc" /œ̃ bɔ̃ vɛ̃ blɑ̃/(おいしい白ワイン)が有名である。

半母音

  • w:有声両唇軟口蓋接近音
  • ɥ:有声両唇硬口蓋接近音
  • j :有声硬口蓋接近音

綴りと発音

フランス語の表記は初学者には複雑に感じられるが、規則性が高い。英語や日本語のローマ字表記とはかなり異なるため、フランス語を知らない日本人は字を見てもまず正しく発音できないが、規則を覚えれば容易に発音できる。例えば eau は常に /o/ と発音する。しかし monsieur (~さん) は /mɔ̃.sjœʁ/ ではなく /mə.sjø/ であり、faisan (コウライキジ) は /fɛ.zɑ̃/ ではなく /fə.zɑ̃/ であるなど、イタリア語スペイン語などに比べると例外が多い。

また、in, im, yn, ym, ain, aim, ein, eim が全て /ɛ̃/ になるなど、しばしば異なるつづりが規則的に同じ発音になるため、同音異字語が多い。例えば vin (ワイン) と vingt (20) は共に /vɛ̃/ であり、また bleu () とその変化形の bleus, bleue, bleues は全て /blø/ である。このため、書き分けるのは比較的難しい[3]

アルファベ (Alphabet)

フランス語アルファベット
A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z É À È Ù Â Ê Î Ô Û Ë Ï Ü Ç Œ
a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z é à è ù â ê î ô û ë ï ü ç œ

各字母の名称

A /ɑ/ (ア) B /be/ (ベ) C /se/ (セ) D /de/ (デ)
E /ə/ (ウ) F /ɛf/ (エフ) G /ʒe/ (ジェ) H /aʃ/ (アッシュ)
I /i/ (イ) J /ʒi/ (ジ) K /kɑ/ (カ) L /ɛl/ (エル)
M /ɛm/ (エム) N /ɛn/ (エヌ) O /o/ (オ) P /pe/ (ペ)
Q /ky/ (キュ) R /ɛːʁ/ (エール) S /ɛs/ (エス) T /te/ (テ)
U /y/ (ユ) V /ve/ (ヴェ) W /du.blə.ve/¹ (ドゥブルヴェ)
X /iks/ (イクス) Y /i.ɡʁɛk/² (イグレク) Z /zɛd/ (ゼッド)
  1. "double-V" (二つの V) の意。
  2. "I-grec" (ギリシャの I) の意。ウプシロンを参照。

綴り字記号 (signes orthographiques)

合字

Œ, œ は o と e の合字である。この組み合わせが単母音で発音される語では、o と e は必ずこのように繋げて書かれる。通常は œu で /œ/ を表す。

  • sœur /sœːʁ/
  • œnologie /e.nɔ.lɔ.ʒi/ - ギリシア語起源の語では、"οι" から転写された "oe" が、/e/ と発音される。

Æ, æ は a と e の合字であり、ラテン語由来の少数の語で使われる。

  • cæcum /se.kɔm/

文法(grammaire)

詳細はフランス語の文法を参照

  • 主語人称・単複に応じて動詞を活用する。例えば、chanter(歌う)は、
    je chante, tu chantes, il/elle chante, nous chantons, vous chantez, ils/elles chantent
    活用する。
  • 動詞の直説法条件法接続法命令法の4つ。
  • 時制が多い。直説法だけでも時制が8種類ある(現在・半過去・複合過去・単純過去・大過去・未来・前過去・前未来)。ただ、実際によく使われるのは、現在・半過去・複合過去・大過去・未来・前未来の6種類)。この他に接続法(現在・半過去)、条件法(現在・過去)がある。
  • 名詞(男性・女性)がある。名詞の性に合わせて、冠詞・動詞の過去分詞形容詞に男性形・女性形がある。
  • 形容詞・冠詞は性・数によって変化する。
  • 後置修飾である。例えば「赤ワイン」は"vin rouge" (vin=ワイン、rouge=赤い)。
  • 代名詞の中に、英語にはないenとyがある。あえて訳せばenはof them (some), yはthere / on (to) it (them) となる。

国際機関等とフランス語

フランス語が長年外交用語として使われてきたことから、現在でも国際機関等の中には、事実上の国際語である英語とともに、フランス語にも公用語の地位を与えているところが少なくない。国際連合アラビア語スペイン語中国語ロシア語も)、国際オリンピック委員会(IOC)、国際サッカー連盟(FIFA、スペイン語・ドイツ語も)、国際電気通信連合(ITU、スペイン語も)、万国郵便連合(UPU)、列国議会同盟イスラム諸国会議機構(アラビア語も)、アフリカ連合(AU、アラビア語・ポルトガル語も)、北大西洋条約機構(NATO)、国際標準化機構(ISO)などが、英語と同様にフランス語も公用語として採用している。

F1を開催している国際自動車連盟 (FIA; Fédération internationale d'automobile) や国際二輪車連盟 (FIM; Fédération internationale de motorcyclisme)、国際サッカー連盟 (FIFA; Fédération internationale de football association)、或いは国境なき医師団 (MSF; Médécins sans frontières)、など、公式名称もフランス語である団体も多い。 これらの理由としては、ヨーロッパ大陸に英語を公用語とする国がないことや、フランス政府の熱心な国際機関への働きかけがあることが挙げられる。.

注釈

  1. ^ La Francophonie dans le monde 2006-2007フランコフォニー国際組織、2007年3月
  2. ^ Académie française (フランス語)” 2007年9月28日閲覧.
  3. ^ Ziegler, Johannes C.; Arthur M. Jacobs & Gregory O. Stone (1996), "Statistical analysis of the bidirectional inconsistency of spelling and sound in French", Behavior Research Methods, Instruments, & Computers 28: 504-515

関連項目

外部リンク

Wikibooks
ウィキブックスフランス語関連の教科書や解説書があります。
Wiktionary
ウィクショナリーフランス語の項目があります。
Wikimedia Commons
ウィキメディア・コモンズにはフランス語に関連するカテゴリがあります。

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