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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年9月18日 (火) 12:54。)
レクサスIS (2007年)
レクサスIS (2007年)

レクサス (LEXUS) はトヨタ自動車の高級車部門である。北米、ヨーロッパ、アジア、中東、中南米、アフリカ、オセアニアの各国で展開されており、高級車ブランドとしては世界で唯一ハイブリッド車を持つ。2005年には、日本でのブランド展開が開始され、2006年の年間販売台数は、47万5000台に上る。

目次

歴史

レクサスLS (1989年)
レクサスLS (1989年)

レクサスは、1989年よりアメリカで展開が開始されたトヨタの高級車ブランドである。それ以前には、ホンダのアキュラが、1986年から日本の自動車メーカーとして初めて北米でプレミアムブランドを展開していた。北米では、重厚で威厳を放つ高級車とは、アメリカンドリームを勝ち得た「勝者のシンボル」であった。市場はキャディラックリンカーンなどの限られた伝統的メーカーの独壇場で、例え壊れやすくとも名門ブランドの名のもとに許容されていた。

しかし、そうしたメーカー都合の販売姿勢に対し、顧客の潜在的な不満は極めて高く、社会的成功を誇示するかのような威圧的なデザインの、旧来の高級車を避ける傾向は富裕層の中にも確実に存在し、名門とされてきたブランドも、若年層にとっては「古臭い」と見えていることをレクサスブランド導入に備え事前調査を進めていたトヨタはつかんでいた。

そこでレクサスでは、伝統や威厳を前提とした旧来の高級車の在り方を否定し、極めて「機能的な」プレミアムを模索した。すなわち、メルセデス・ベンツなどの西ドイツ(現ドイツ)製高級車に匹敵する品質と、日本車ならではの信頼性を高い次元で両立させ、なおかつ妥当な価格設定と優れた経済性、そして最高の接客とアフターフォロー(当時のディーラーや整備工場といえば、一般的に暗い雰囲気で近寄りがたい所であった)をもって、新たな高みを目指すこととなった。

当時はまだ「壊れないが、安物の大衆車」というイメージしか無かった日本車に、高級車市場への参入余地はないというのが自動車業界の見方であった。しかしトヨタは、自らを変えるべく、テストコースの建設を始めとした従来を大きく超える評価基準を設定した。

そして、5年にも及ぶ長い開発期間の後、LS(日本名セルシオ)が誕生した。押し出し感を抑えた「和」のテイストを継承しつつ、より上質なシンプルさに昇華させたデザインは、まだ何色にも染まっていない新進気鋭の真新しい存在として、逆に新鮮な驚きをマーケットに与えた。

LSは、発売後たちまちドイツやイギリスの高級車ブランドの強力なライバル車となり、初年度だけで約1万1600台(ES〔日本名ウィンダム〕の4700台を合わせ、レクサス全体では1万6300台)を売り上げ、大衆車メーカーによるアメリカの高級車市場参入の成功例となった。

車種一覧

フラグシップモデル LEXUS LS 460
フラグシップモデル LEXUS LS 460
Lexus GS430 (日本仕様)
Lexus GS430 (日本仕様)
Lexus ES350
Lexus ES350
Lexus IS250
Lexus IS250
Lexus SC430
Lexus SC430
Lexus LX470
Lexus LX470
Lexus RX350
Lexus RX350

2007年1月現在のモデルは以下の通り。()内は車両型式。国・地域によって商品展開は異なり、例えばディーゼルエンジン搭載のIS220dは欧州でのみ、GXは北米でのみ販売されている。★印は、日本において販売されていることを示す。また全てのモデルが、国内仕様、欧州仕様ともなぜか北米法規のサイドマーカーを装着する。

セダン

ラグジュアリーセダン。先代モデルまでが、日本ではトヨタ・セルシオとして販売されていた。

LS460L
LS460(USF40)★
LS600hL ★
LS600h ★

グランドツーリングセダン。先代モデルまでが、日本ではトヨタ・アリストとして販売されていた。

GS450h(GWS190)★
GS430 (UZS190)★
GS350 (GRS191)★
GS300

エグゼグティブセダン。先代モデルまでが、日本ではトヨタ・ウィンダムとして販売されていた。

ES350(GSV40)

インテリジェントスポーツ。先代モデルまでが、日本ではトヨタ・アルテッツァとして販売されていた。

IS350 (GSE21)★
IS300
IS250 (GSE20)★
IS220d

クーペ

スポーツ・クーペ。レクサス開業以前の日本では、トヨタ・ソアラとして販売されていた。

SC430 (UZZ40)★

SUV

プレミアム・ラグジュアリー・ユーティリティー・ビークル。日本では、トヨタ・ランドクルーザーシグナスとして販売されている。

LX470(UZJ100)

ミッドサイズ・ラグジュアリー・ユーティリティー・ビークル。北米以外では、ベース車種であるトヨタ・ランドクルーザープラドが販売されている

GX470(UZJ120)

ラグジュアリー・ユーティリティー・ビークル。日本では、トヨタ・ハリアーとして販売されている。

RX400h(MHU38)
RX350 (GSU30)

車名について

車名はアルファベット2文字とエンジン排気量あるいは一般的に同等のパワーを発するエンジンの排気量をあらわす3桁数字で表され、ディーゼル車には末尾に「d」、ハイブリッド車には末尾に「h」、ロングホイールベース車には末尾に「L」がつく。たとえば、ハイブリッドシステムを搭載する「GS450h」の排気量は実際には3500ccであるが、モーター出力を加味すると4500ccエンジンと同等以上の出力となるため、「450h」という表記になっている。

今後の追加予定

  • 2007年 GS460
    GS430の後継で、LS460と同型のエンジンを搭載する。次回のマイナーチェンジを機にラインナップされ、GS430は廃止される予定。
  • 2007年11月 IS-F
    これまでレクサスにはBMWMモデルアルピナメルセデス・ベンツAMGアウディのSシリーズなどのような、いわゆる「スーパー・スポーツ」と呼ばれる高性能のスポーティーモデルが存在していなかったが、2007年1月にISのボディに400ps超の5.0LV8エンジンを搭載した「IS-F」が発表され、2008年までに発売される予定である。
  • 2008年秋 ISクーペ
  • このほか、スーパースポーツクーペを投入する計画があるとの噂もある。

北米での販売

高級車のブランド別販売台数では、1999年以来、7年連続してトップとなっている。以下にブランド別、セグメント別の販売台数(アメリカ合衆国)を挙げる。

概評

高級車といえども価格競争が激しい北米市場では、レクサスと、同クラスのメルセデス・ベンツBMWとの間に、日本でみられるような顕著な価格差はない。従来は、欧州のライバルメーカーよりも比較的安価なことが特徴であった(2007年に発売されたLSでは日本車として初めて価格が10万ドルを突破した)。

高級SUVの先がけとなったRX(日本ではハリアー)や、カムリをベースとしたセダンのESなど、日本では販売されていない車種が、北米での販売の過半数(18万4335台)を占める。

信頼性の高さでは群を抜いており、JDパワーの米国自動車耐久品質調査SM(VDS)において、ブランド別ランキングでは2006年まで12年連続のトップである。また、セグメント別でも常に上位を占め、特にLSLX(日本名ランドクルーザーシグナス)は数度にわたり1位を獲得している。2006年は「LS430」、「GS300/430」、「SC430」がラージ・プレミアム、ミッドサイズ・プレミアム、プレミアム・スポーティーでそれぞれ1位となった。

北米以外の海外販売

アジアでの展開

シンガポールの初代首相リー・クアンユーが、自家用車をベンツからレクサスに乗り換えた逸話がある。

韓国では、それまで実施されていた日本車の輸入禁止措置がWTO加盟に伴い解除され、レクサスの販売が開始された。2005年には、それまで輸入車販売のトップだったBMWを上回り、以後2年連続でメーカー別輸入車販売台数の1位となっている。(トヨタ・ブランドは販売されていない。)中華民国でも、2005年から高級車ブランドのトップである。

欧州での展開

欧州での販売台数は、高いブランドイメージと豊富な車種、密な販売網を持つ現地メーカーであるメルセデス・ベンツBMWを大きく下回るが、ハイブリッド車の認知などにより販売を増やしている。事実、2006年の欧州における販売台数は車種の追加やブランドイメージの浸透、発売国の追加などにより5万1000台と前年より倍増しており、10年連続で販売台数の最高記録を更新していることになる。

ロシアでは、富裕層の増加に伴い首都モスクワを中心としてレクサスの販売が好調であり、2007年にはトヨタ自動車が同国における新車販売額でのトップとなった[1]

日本での販売

レクサス店
レクサス店
ショールームの受付
ショールームの受付
レクサスカレッジ
レクサスカレッジ
MEGAWEB内のレクサスギャラリー
MEGAWEB内のレクサスギャラリー

日本での事業展開が決定されたのは、2003年2月である。2005年8月に開業し、全国に143店舗が開設された。同年9月からの約2年間、取り扱い車種はGS、IS、SCの3車種であった。これらは、主要市場であるアメリカで展開されていたレクサス8車種のうち販売台数でそれぞれ5位、7位、8位(2005年[2])という非主流モデルであったが、開業後1年間の販売実績でアウディボルボの日本国内販売台数を上回った。

多くの輸入車ブランドとは異なり47都道府県の全てにディーラーが設置され、店舗は落ち着いた高級感をもつデザインに統一されている。従業員は、富士スピードウェイ内に作られた「富士レクサスカレッジ」と呼ばれる研修施設で教育を受けるという[3]

トヨタ自動車のテーマパークMEGAWEB」(東京お台場)にはレクサスコーナーがある[4]

  • ディーラーの経営形態
レクサス店の経営母体の多くは既存のトヨタ系ディーラーである。レクサス店は独立した法人格を持たないものの、トヨタとの取引は母体ディーラーではなく各店舗が直接に行っているという[5]。東京都内にはサウジアラビア資本によるディーラーが存在する[6]
24時間365日対応可能な電話サポートサービス。事故や故障時の対応のほか、目的地・宿泊地に関する問い合わせや手配、カーナビへの登録が行える。
  • G-Link
携帯電話から、ガソリンタンクの残量など車の各情報を確認できる。車両盗難時などには携帯電話による追跡・エンジンの停止などが可能なセキュリティーシステムが装備できる。
  • ワンプライス販売
値引き販売は行わず、社内割引の制度もないという。メーカーによる販売価格の拘束は不公正な取引方法として独占禁止法に抵触する可能性が指摘されている[要出典]。また、LS以外の車種については、オプション品の無償提供などの形で実質的な値引き販売が行われているという報告[7]がある。
5年10万キロ保証。
輸出仕様車におけるスピードメーターのスケールが260Km/h, 160マイル/hであるのに対して、日本国内仕様では180Km/hである。クルーズコントロールの設定最高速度は100km/h+αである。
  • 競合他社への影響
同様な日本の自動車会社による上級ブランドとして、ホンダは「アキュラ」を2010年以降に日本で展開することを発表している[8]日産による「インフィニティ」の日本導入予定は2010年と発表されている。
輸入車の日本国内販売は1996年以降漸減しており[9]、レクサスの日本開業以降においてもその傾向は不変である。2007年上半期、最高級車LSを投入したことで好調なレクサスの販売台数は前年比165.4%であったが、高級・高額車の多い輸入ブランドではメルセデス・ベンツが同84.6%、BMWが同96.6%、ジャガーが同84.0%と軒並み減少を記録した[10]が、これらの輸入車ブランドの販売数の減少はレクサスLSの市場導入との関係はないと評される[要出典]

受賞など

コンセプト・カー

2005年11月現在発表されているショーモデルは以下のとおり。

ショーモデルのLFは「Lexus Future|レクサス・フューチャー」を表すと言われる。

  • HPX=LF-X (SUV、レクサス・フューチャー・Xオーバー(=クロスオーバー))
  • LF-S(セダン、レクサス・フューチャー・セダン)
  • LF-C(クーペ、レクサス・フューチャー・クーペ)
  • LF-A(スポーツカー、レクサス・フューチャー・アドバンス)
  • LF-Sh(セダン、レクサス・フューチャー・セダン-ハイブリッド、2005年東京モーターショーに出品され、やはりLS600hのプロトタイプといわれる。内容的にはV8 4600cc+ハイブリッド+AWDといわれる。)

キーワード

グローバルブランドスローガンは「The pursuit of perfection(飽くなき「完全」の追求)」。日本では2006年頃まで「微笑むプレミアム。」というコピーが使われていた。

I.D.E.A.L.
5つのレクサス開発キーワードが「アイディアル」である。Impressive(印象的)、Dynamic(動的)、Elegant(優雅)、Advanced(先進)、Lasting(普遍価値)。
レクサス MUSTs
レクサスに要求されるレベルは高い。約500項目に細分化された達成基準が「レクサス マスツ」である。
L-Finesse
「エル・フィネス」はレクサスのデザイン哲学である。Leading-Edge(先鋭)とFinesse(精妙)を合わせた和製英語
先端技術と日本的美意識の融和を意識しており、シンプルでありながら深みのあるデザインを目指している。
L-Finesseを構成する要素は以下の三つ。
  • 「純」-Incisive Simplicity 本質を究めたシンプルさ
  • 「妙」-Intriguing Elegance 感性に響く深み
  • 「予」-Seamless Anticipation 時間をデザインする

モータースポーツ

「レクサス」ブランドのモータースポーツ活動としては、従来デイトナ24時間レースに代表されるグラン・ダムシリーズへのエンジン供給など、主に北米大陸に限った形で行われてきたが、日本においてレクサス店が本格的に活動を開始したことから、2006年からSUPER GTにレクサスSC430での参戦を開始したほか、同年にはスーパー耐久の一戦である「十勝24時間レース」にレクサスGS450hを参戦させた。

レクサス ロードカータイムライン 1980年代-
タイプ 80s 1990年代 2000年代
9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
セダン IS 200/300 IS 250/300/350/220d
ES 250 ES 300 ES 300 ES 300/330 ES 350
GS 300 GS 300/400/430 GS 300/430/450h/350/460
LS 400 LS 400 LS 430 LS 460/460L/600h/600hL
クーペ SC 300/400 SC 430
Fシリーズ IS-F
クロスオーバーSUV RX 300 RX 330/350/400h
SUV GX 470
LX 450 LX 470 LX 570

関連項目

外部リンク

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