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元老院

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年11月9日 (金) 06:50。)

元老院(げんろういん、ラテン語: Senatus)とは王政ローマにおける王の助言機関、またのちの共和制ローマでは統治機関、さらにのちにはローマ帝国皇帝の諮問機関を指す語である。また現在では多くの国が上院の呼称に用いる語でもある。

目次

語源と歴史

古代ローマでは初代ロムルス王以来、多くの一族を抱える有力者は「貴族(パトリキ)」として終身の「元老院」を構成させ、王の「助言機関」とした。これが最初の「元老院」である。ラテン語で「老いた者」を意味する senex が語源で、ここから派生した senatus「年長者」という語が「年長者会議」という意味で使われるようになった。

前509年、王制が打倒されたあとの共和制ローマでは元老院が実質的な統治機関となった。

ローマの元老院は前27年帝政移行後も存続したが、次第にその権限は縮小され、正当な皇帝を承認する機関へ、そして皇帝の諮問機関へと、段階的にその性格を変えていった。それでも「元老院」という名称の機関自体は1453年東ローマ帝国滅亡まで存続した。

共和制ローマは共和政体として西欧が経験した唯一のものであり、ローマの元老院は貴族の権威によらない合議制の統治機関として西欧が知る唯一の実例だったことから、西欧文明では senatus が各国語に変化した語 (下記「各国の例」を参照) が「合議制による国家の意思決定機関」または「高い権威を持った合議制の国家機関」を表わす普通名詞化した。

こののち中世のヴェネチアフィレンツェなどに共和政体が成立すると、その統治機関にも「元老院」の名称が用いられた。また東ローマ帝国の皇帝権を継承するかたちで成立したロマノフ朝ロシア帝国では、ピョートル1世が諮問機関として設置した機関に「元老院」の名称を用いている。また近世になり、体系的な国家構造と将来展望をもつ初の近代的共和国としてアメリカ合衆国が独立すると、その議会には旧宗主国イギリス両院制を取り入れながらも、名称は「貴族院庶民院」を改めて「元老院代議院」としている。

この結果、現在でも古代ローマを源泉とする西欧文明を継承する国々、なかでもに英・仏・西・米の旧宗主国とその旧植民地領に20世紀になってから独立した国のほとんどが、上院の正式名称に「元老院」を用いるに至っている。

なお日本でも江戸時代に幕府の政策決定者を「老中」や「大老」と呼んだり、大相撲の親方のことを「年寄」と呼ぶなど、年長者を意味する語を意思決定機関の名称に用いた例がある。明治維新後の太政官制では、1875年に設置された立法諮問機関のことを「元老院」と呼んでいた。

主な元老院

各国の例

それぞれの正式名称を日本語訳と原語であげた(原語が複数の国は公用語が複数の国)。なお日本の新聞やニュースではこれら外国の上院をすべて一律に「上院」と呼んでいる

アメリカ

カナダ

メキシコ

フィリピン

フランス

スペイン

イタリア

ポーランド

タイ

過去の例

日本

共和制ローマおよび東西ローマ帝国

関連項目

ウィキペディアでの『元老院』の改訂履歴
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