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完全試合

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年11月21日 (水) 15:17。)

完全試合かんぜんじあい)とは、野球ソフトボールの試合における記録のひとつで、相手チームの打者を一度も塁に出さず勝利することである。

目次

概説

野球ソフトボールの試合において、安打はもちろんのこと四球・死球失策なども含めて走者(ランナー)を出さず、9回で27人の打者をアウトに打ち取り勝利することを意味する。両チーム無得点のまま延長戦に突入した場合は、試合に勝つまで継続して走者を出さないことが達成条件となる。パーフェクトゲームパーフェクトともいう。投手の記録としての性質が強いが、正確にはチーム全体の記録でもある。記録達成のために必要な投手の投球数は最低27、最高はファウルボールも含まれるため不明。

ソフトボールと一部社会人野球の大会ではタイブレーク制度が採用されているため、延長戦ではランナーが自動的に出ることから、完全試合は達成できなくなる(ノーヒットノーランは継続される)。コールドゲームによる勝利、完全を継続したまま延長戦やサスペンデッドなどにより引き分けた場合は公式な完全試合とは見なされず、参考記録の扱いとなる。

大リーグ

大リーグでは19世紀に2回、20世紀には14回達成している。また、1956年のワールドシリーズでは、ニューヨーク・ヤンキースドン・ラーセン投手がブルックリン・ドジャースを相手に完全試合を達成した。ワールドシリーズでは唯一の完全試合達成である。

2004年5月18日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスランディ・ジョンソン投手がアトランタ・ブレーブスを相手に21世紀では初、通算で17人目、史上最年長(40歳8ヶ月)の完全試合達成投手となった。

大リーグでは継投によるノーヒットノーラン(含む完全試合)も公式記録として公認されるが、これまで継投による完全試合は達成されていない。

19世紀

達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場
1880年6月12日 ジョン・リー・リッチモンド ウースター・ルビーレッグス 1-0 クリーブランド・ブルース Worcester Agricultural Fairgrounds
1880年6月17日 モンテ・ウォード プロビデンス・グレイズ 5-0 バッファロー・バイソンズ

20世紀

達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
1904年5月5日 サイ・ヤング ボストン・アメリカンズ 3-0 フィラデルフィア・アスレチックス ハンティントン・アベニュー・グラウンズ
1908年10月2日 アディ・ジョス クリーブランド・ナップス 1-0 シカゴ・ホワイトソックス リーグ・パーク
1922年4月30日 チャーリー・ロバートソン シカゴ・ホワイトソックス 2-0 デトロイト・タイガース ネビン・フィールド
1956年10月8日 ドン・ラーセン ニューヨーク・ヤンキース 2-0 ブルックリン・ドジャース ヤンキー・スタジアム ワールドシリーズで達成
1964年6月21日 ジム・バニング フィラデルフィア・フィリーズ 6-0 ニューヨーク・メッツ シェイ・スタジアム
1965年9月9日 サンディー・コーファックス ロサンゼルス・ドジャース 1-0 シカゴ・カブス ドジャー・スタジアム
1968年5月8日 キャットフィッシュ・ハンター オークランド・アスレチックス 4-0 ミネソタ・ツインズ アラメダ・カウンティ・コロシアム
1981年5月15日 レン・バーカー クリーブランド・インディアンス 3-0 トロント・ブルージェイズ クリーブランド・スタジアム
1984年9月30日 マイク・ウィット カリフォルニア・エンゼルス 1-0 テキサス・レンジャーズ アーリントン・スタジアム
1988年9月16日 トム・ブラウニング シンシナティ・レッズ 3-0 トロント・ブルージェイズ リバーフロント・スタジアム
1991年7月28日 デニス・マルティネス モントリオール・エクスポズ 3-0 ロサンゼルス・ドジャース ドジャー・スタジアム
1994年7月28日 ケニー・ロジャース テキサス・レンジャーズ 4-0 カリフォルニア・エンゼルス ザ・ボールパーク・イン・アーリントン
1998年5月17日 デービッド・ウェルズ ニューヨーク・ヤンキース 4-0 ミネソタ・ツインズ ヤンキー・スタジアム
1999年7月18日 デービッド・コーン ニューヨーク・ヤンキース 6-0 モントリオール・エクスポズ ヤンキー・スタジアム

21世紀以降

達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
2004年5月18日 ランディ・ジョンソン アリゾナ・ダイヤモンドバックス 3-0 アトランタ・ブレーブス ターナー・フィールド

日本野球

プロ野球

日本プロ野球ではこれまで15回達成している。

達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
1950年6月28日 藤本英雄 巨人 4-0 西日本 青森市営球場 NPB史上最年長記録
(32歳1ヶ月)
1955年6月19日 武智文雄 近鉄 1-0 大映 大阪球場
1956年9月19日 宮地惟友 国鉄 6-0 広島 石川県営兼六園野球場
1957年8月21日 金田正一 国鉄 1-0 中日 ナゴヤ球場 抗議で9回1死から43分間中断
1958年7月19日 西村貞朗 西鉄 1-0 東映 駒沢球場
1960年8月11日 島田源太郎 大洋 1-0 阪神 川崎球場 NPB史上最年少記録
(20歳11ヶ月)
1961年6月20日 森滝義巳 国鉄 1-0 中日 後楽園球場
1966年5月1日 佐々木吉郎 大洋 1-0 広島 広島市民球場
1966年5月12日 田中勉 西鉄 2-0 南海 平和台野球場
1968年9月14日 外木場義郎 広島 2-0 大洋 広島市民球場
1970年10月6日 佐々木宏一郎 近鉄 3-0 南海 大阪球場
1971年8月21日 高橋善正 東映 4-0 西鉄 後楽園球場
1973年10月10日 八木沢荘六 ロッテ 1-0 太平洋 県営宮城球場
1978年8月31日 今井雄太郎 阪急 5-0 ロッテ 県営宮城球場
1994年5月18日 槙原寛己 巨人 6-0 広島 福岡ドーム

このほか、継投による完全試合が1回記録されている。日本プロ野球では完全試合を含むノーヒットノーランは投手個人の記録として扱い、先発投手の完投が達成条件として加わるため、参考記録となっている。

達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
2007年11月1日 山井大介(1~8回)
岩瀬仁紀(9回)
中日 1-0 日本ハム ナゴヤドーム 日本シリーズ第5戦
シリーズ優勝決定

備考

  • ファウルフライ落球による失策を含む試合を完全試合とするかどうかについて、日本において完全試合はチームの記録ではなく投手の記録であると考えている面もあり、日本プロ野球のルール上では曖昧になっているが、1981年のセ・パ記録部申し合わせ事項でファウルフライの失策があっても完全試合は成立することが確認されている。米国大リーグでは「チームの記録」との側面もあり、失策が記録されれば完全試合とは見なされなかったが、1991年以降は定義が緩和されて完全試合として認められている。
  • 走者を1人だけ出した完封試合は「準完全試合」と呼ばれる。2006年シーズン終了現在、日本プロ野球の公式戦では完投によるものが42回、継投によるものが2回記録されている。そのうち、ノーヒットノーランは13回である。

参考

無安打無四死球無失点ながら失策で完全試合を逃した例
達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
1948年9月6日 真田重男 大陽 3-0 阪神 阪神甲子園球場 ノーヒットノーラン達成
2006年9月16日 山本昌 中日 3-0 阪神 ナゴヤドーム
9回終了まで完全に抑えながら延長で完全試合を逃した例
達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
2005年8月27日 西口文也 西武 1-0 楽天 西武ドーム 10回無死から沖原佳典に初安打
9回2死まで完全に抑えながら完全試合を逃した例
達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
1950年3月15日 田宮謙次郎 阪神 7-0 国鉄 倉敷市営球場 中村栄に初安打
1952年6月15日 別所毅彦 巨人 9-0 松竹 大阪球場 神崎安隆に初安打
1962年7月12日 村田元一 国鉄 1-0 阪神 後楽園球場 西山和良に初安打
初回先頭打者に出塁を許し、その後を完全に抑えた例
達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
1956年6月6日 小山正明 阪神 2-0 大洋 阪神甲子園球場 沖山光利に安打(準完全)
1957年7月6日 稲尾和久 西鉄 2-1 阪急 平和台球場 ロベルト・バルボンに本塁打
1981年4月11日 定岡正二 巨人 1-0 阪神 甲子園 北村照文に二塁打(準完全)
連続34人をパーフェクトに抑えながらも敗戦投手。
達成日 投手 所属 スコア 対戦相手 球場 備考
1970年9月26日 江夏豊 阪神 0-1 中日 阪神甲子園球場 2回2死から延長13回まで
連続34人を抑える。
  • 2回2死から高木守道に安打を打たれるが、その後延長13回まで34人を連続パーフェクトに抑える。14回先頭の木俣達彦に本塁打を打たれ、敗戦投手。

社会人野球

都市対抗野球大会

都市対抗野球大会ではこれまでに1人が達成している。

年・大会 投手 チーム スコア 相手
1957年・第28回 村上峻介 二瀬町・日鉄二瀬 1-0 高砂市・鐘淵化学

大学野球

東京六大学野球

東京六大学野球ではこれまでに2人が達成している。

シーズン 投手 大学 スコア 相手校
1964年・春 渡辺泰輔 慶應義塾大学 1-0 立教大学
2000年・秋 上重聡 立教大学 7-0 東京大学

全日本大学野球選手権

全日本大学野球選手権大会ではこれまでに4人が達成している。

開催年 大会 投手 大学 試合 スコア 相手校
1965年 第14回 芝池博明 専修大学東都 準決勝 6-0 東海大学首都
1969年 第18回 久保田美郎 関西大学関西 1回戦 5-0 千葉商科大学千葉
1976年 第25回 森繁和 駒澤大学(東都) 1回戦 2-0 近大工学部(広島六
2004年 第53回 一場靖弘 明治大学東京六 2回戦 2-0 広島経済大学(広島六)

高校野球全国大会

高校野球全国大会ではこれまでに2人が達成している。ただし、春の選抜のみで、夏においては達成されたことがない。

開催年 大会 投手 学校 スコア 結果 相手校
1978年 春・第50回 松本稔 前橋群馬 一回戦 1-0 比叡山滋賀
1994年 春・第66回 中野真博 金沢石川 一回戦 3-0 江の川島根
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