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都市銀行

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(最終更新 2007年9月21日 (金) 12:36。)

都市銀行(としぎんこう)、略して都銀とは、普通銀行の中で大都市(ほとんどは東京特別区大阪市)に本店を構え、全国展開している銀行。なお、その中でも更に特別に大きな銀行をメガバンクと呼ぶ。

目次

概説

一般には、日本の高度経済成長期に前後して成立した都市銀行15行体制(協和・神戸・埼玉・三和・住友・第一・太陽・大和・東海・東京・日本勧業・富士・北海道拓殖・三井・三菱)、およびATMネットワークであるBANCS加盟13行の流れを汲む銀行を指すことが多い。

「都市銀行」の定義は、1968年10月から始まった金融制度調査会第1分科会における「普通銀行の諸問題」の審議にて、

普通銀行のうち6大都市またはそれに準ずる都市を本拠として、全国的にまたは数地方にまたがる広域的営業基盤を持つ銀行のことで、系譜的には
  1. いわゆる旧財閥系銀行
  2. 特殊系銀行
  3. 旧地方銀行で業容が拡大したもの
などである

とされた。具体的には、三井三菱住友富士第一大和が第1グループ、日本勧業北海道拓殖東京が第2グループ、三和東海神戸埼玉協和太陽が第3グループとされた(ただし協和は貯蓄銀行、太陽は相互銀行からの転換)。さらにさかのぼると、1942年の金融統制団体令施行に際して、普通銀行統制会に加入した銀行グループにその起源を求めることもできる。

曖昧化する定義

埼玉りそな銀行は旧埼玉銀行を源流としていることから都銀とされるが、大都市(さいたま市)に本店は置いているものの、埼玉県外では、東京都内に2店舗しか支店が無く「全国展開」はしていない。そのため、埼玉りそな銀行が都市銀行なら、北洋銀行[1]横浜銀行[2]も都市銀行と見なし得ることになる。また、大企業のみを顧客とするみずほコーポレート銀行[3]は都銀なのか、長期信用銀行から転換した新生銀行あおぞら銀行は『大都市に本店を構え、全国展開している』という条件を満たすが都銀なのか、というように、近年の銀行再編成によって「都市銀行」の定義は曖昧化しつつある。

全国地方銀行協会(地銀協)・第二地方銀行協会のいずれにも属していない普通銀行とみなす見方もあるが、これは銀行の運営方針などの問題もある[4]ため、明確な定義でない。ただし「都市銀行懇話会」という、日本経団連加盟の任意団体は存在し、全国銀行協会のプレス発表でも「都銀懇、地銀協、第二地銀協、信託協は」というような言い方をしている。

現在、全国銀行協会や東京銀行協会などの発行物では、埼玉りそな銀行やみずほコーポレート銀行を都市銀行として扱っている。しかし、金融庁が同庁のウェブサイトで公開している「免許・登録業者一覧」では、みずほコーポレート銀行を都市銀行とする一方、新生銀行及びあおぞら銀行を「その他」、埼玉りそな銀行を「地域銀行/その他」としているなど、定義は分かれている。

(本事典では埼玉りそな銀行、みずほコーポレート銀行を都銀として扱う。なおYahoo! JAPANの「Yahoo!カテゴリ」では新生銀行のほかセブン銀行も都市銀行とされていることを付記する)

行政上の都市銀行

金融行政での統計資料等においては、都市銀行を、普通銀行のうちの本庁直轄銀行(ただし業態が従来型のもの)と同義語であるかのごとく使用している。

銀行法第59条第2項では、金融庁長官は権限の一部を財務局長(財務支局長を含む)に委任することができると規定されている。これは金融庁自体に地方支分部局がないため、発足の際の母体となった財務省の地方支分部局に委ねているのである。この規定に基づき、銀行法施行令第17条の2第1項では個別の権限を列挙して(銀行業の免許、銀行の合併等、経営の基本的事項以外は全部)長官権限を財務局長に委任しているが、同条第4項により、金融庁長官の指定するものには適用しない、換言すれば、金融庁長官の指定した金融機関については財務局長に委任せず金融庁長官自身が権限を行使することと規定された。

この規定に基づいて、「銀行法施行令第17条の2第1項から第3項までの規定を適用しない金融庁長官の権限等を定める件」(平成14年金融庁告示第35号)が制定されて、この中で、みずほ銀行みずほコーポレート銀行三井住友銀行三菱東京UFJ銀行りそな銀行の5行が「本庁直轄銀行」とされ、これが行政上、「都市銀行」と表現されている。その他、長信銀から移行した2行(新生銀行、あおぞら銀行)、新しい形態の銀行や信託兼営銀行も本庁直轄銀行であるが、これらは都市銀行とはされない。また、埼玉りそな銀行は本庁直轄銀行ではないため、金融庁の作成資料では都市銀行としては扱われていないが、全国地方銀行協会第二地方銀行協会のいずれにも加入していないので、地銀・第二地銀には分類されず地域銀行のうちのその他というジャンルに分類されている。

これに伴い、金融庁の組織において監督局銀行第一課と同銀行第二課との間の監督対象の区分は、銀行第二課は全国地方銀行協会・第二地方銀行協会の会員その他金融庁長官が定めるもの、銀行第一課はその他の銀行業者と区分している。

都市銀行のあゆみ

財閥・政府系銀行誕生
1873年1939年
戦時統制
1940年1945年
戦後改革・財閥解体
1946年1951年
財閥名復帰・長期金融整備・高度成長
1952年1970年
高度成長終焉・安定成長・バブル経済
1971年1989年
金融ビッグバン
1990年2000年
不良債権処理
2001年~)
三菱銀行
(1919年1947年)
千代田銀行
(1948年1952年)
三菱銀行 (1953年1995年) 東京三菱銀行
(1996年2005年)
三菱東京UFJ銀行
(2006年~)
横浜正金銀行
(1879年1945年)
東京銀行 (1946年~1995年)
三和銀行 (1933年2001年) UFJ銀行
(2002年~2005年)
…… 東海銀行 (1941年~2001年)
住友銀行
(1895年1947年)
大阪銀行
(1948年1951年)
住友銀行 (1952年2000年) 三井住友銀行
(2001年~)
神戸銀行 (1936年1972年) 太陽神戸銀行 (1973年1989年) さくら銀行
(1990年~2000年)
…… (大)日本無尽
(1940年1950年)
日本相互銀行
(1951年1967年)
太陽銀行
(1968年1972年)
三井銀行
(1876年1942年)
帝国銀行
(1943年~1947年)
帝国銀行
(1948年1953年)
三井銀行 (1954年~1989年)
第一銀行
(1873年1947年)
第一銀行 (1948年1970年) 第一勧業銀行 (1971年2001年) みずほ銀行 /
みずほコーポレート銀行
(2002年~)
日本勧業銀行
(1897年1949年)
日本勧業銀行
(1950年1970年)
安田銀行
(1876年1947年)
富士銀行 (1948年~2001年)
日本興業銀行 (1902年~2001年)
…… 日本貯蓄銀行
(1945年1947年)
協和銀行 (1948年1990年) あさひ銀行
(1991年2002年)
りそな銀行 /
埼玉りそな銀行
(2003年~)
…… 埼玉銀行 (1943年~1990年)
大阪野村銀行
(1918年~1947年)
大和銀行 (1948年~2002年)
(勧銀・拓銀の長期金融を承継) 日本長期信用銀行
(1952年1999年)
(1998年破綻、ニューLTCBパートナーズ (リップルウッド) に売却) 新生銀行
(2000年~)
朝鮮銀行
(1909年1946年)
(1947年閉鎖、日本国内残余資産を承継) 日本不動産銀行
(1957年1976年)
日本債券信用銀行
(1977年2000年)
(1998年破綻、ソフトバンクオリックス東京海上に売却) あおぞら銀行
(2001年~)
北海道拓殖銀行
(1900年1949年)
北海道拓殖銀行 (1950年1997年) (1997年破綻、北洋銀行中央信託銀行に営業譲渡し2006年法人格消滅)
  1. 「・・・・・・」は前身銀行の数が多いため割愛したことを示す。
  2. 埼玉銀行は成立当初は地方銀行。1969年に都市銀行へと転換した。
  3. 背景濃灰は特殊銀行または長期信用銀行外国為替専業銀行
  4. 住友銀行は1986年平和相互銀行と、三井住友銀行は2003年わかしお銀行と合併している。
  5. りそな銀行は旧大和・あさひの埼玉県外店舗を、埼玉りそな銀行は同じく埼玉県内店舗を引き継いでいる。また、りそな銀行は2005年奈良銀行と合併している。
  6. カッコ内は銀行の存在期間。

かつてのBANCS加盟13都市銀行

関連項目

外部リンク

脚注

  1. ^ 相互銀行発祥だが、かつての北海道拓殖銀行の北海道内の営業を継承。また道外店舗は東京のみ
  2. ^ 神奈川県外にも大阪・名古屋・東京・群馬にも支店がある
  3. ^ 登記上では旧富士銀行の改称
  4. ^ ネット銀行も地銀協、第二地銀協には加盟していない
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